E.M.フォースターのこと
📖1900年代初頭のイギリスを描いた作品🐰
2017年、ノーベル文学賞を受賞したことで、カズオ・イシグロ氏が注目を集めましたよね。イシグロ氏の『日の名残り』という作品は1993年にジェイムズ・アイボリー監督により映画化され、アンソニー・ホプキンスとエマ・トンプソンが出演していて、私も大好きな作品です。
『日の名残り』の舞台はイギリス、時代は1920~30年代(及び1950年代)だそうですが、私はこの1900年代初頭のイギリスの雰囲気にとても惹かれています。
きっかけはイギリス人作家E.M.フォースターという作家の『モーリス』という作品を読んだことでした。
ご存じの方も多いかと思いますが『モーリス』は、同性愛が不法行為であった時代に、愛を探し求める青年の成長を描いた物語です。
E.M.フォースターは『モーリス』の他にも、『眺めのいい部屋』『ハワーズ・エンド』など、映像化された素晴らしい作品を残しています。このうち、映画『ハワーズ・エンド』には、『日の名残り』にも出演しているエマ・トンプソンとアンソニー・ホプキンスが出演しており、それぞれ、善意と教養にあふれる女性主人公と、その女性と再婚する壮年ビジネスマンを演じています。英国の行く末を、主人公の人生を通して描き出した原作の本質を、見事に映し出した映像作品です。