かひのしづく

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源氏物語の女君

📖あなたならどうする?

私は一応大学時代に国文学を専攻していまして、近世(江戸)文学で卒論を書きましたが、源氏物語についてもほんの少し勉強し、レポートなども書いたことがあります。ですが、まあ、源氏物語といえば『あさきゆめみし』という素晴らしい漫画作品をはじめ、現代語訳された親しみやすい作品が多数存在していますし、専門的に読み込まないまでも、多くの方が内容についてご存じでしょう。

また女性であれば、源氏物語の女君たちの中で、どの人物になりたいか、または自分はどのタイプであるか…と考えを巡らせてみることもあるでしょう。それもまた、平安時代、及び後世において多くの読者を惹きつけてきたポイントであろうと思います。

私自身について考えてみれば、もちろん明石の君や紫の上、はたまた藤壺の宮、玉鬘の君、朧月夜の君、と、美と才能とを兼ね備えた女性たちに憧れるのは当然のことですが…どうも、自分にはその器量(美醜という意味の器量はもちろんですが、人間としての器)がないような気がしてならないのです。たとえ出自が良かったり、周りの人におぜん立してもらったとしても、自らの器量不足により、どこかの時点で破綻するような気がするのです(典型的なケースとしては女三宮のような感じでしょうか?)

それ故、できることなら花散里のような穏やかな性格で、穏やかな人生を送りたい…というのが自分なりの結論です。しかしながら実際には、六条御息所のように嫉妬に明け暮れてしまう可能性が高い…などとも思うのでした。